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『神楽ァ!』
無我夢中で伸ばした手が、手首を拘束する金具に引っかかる。ギリギリで神楽は落下せずに済んだ。
「神楽ちゃん!」
「架珠、新八」
神楽の手をすぐさま新八も掴むが、磔の木で重さ倍増。なかなか持ち上がらない。
『くッ…』
「架珠さん、せーの!で引き上げましょう」
『うん…せー…』
ーーーーバキバキ.
ん?
「『!!』」
床が崩れる!?
ーーーーぐいっ.
は…?
落ちると思えば後ろから何かに引き上げられた。なんだ?
「エリザベス!!」
振り向くとエリザベスが立っていた。いたのかお前。
「こんな所まできてくれたんだね!!」
「[いろいろ用があってな]」
そうボードを見せるエリザベスの背後に忍び寄る影。その人物を見た瞬間、刀を抜いて動いた。
ーーーーガキィン.
「よォ、架珠。いつの間に仮装パーティー会場になったんだここは」
『あらら違うの?おたくだって仮装してるっしょ、高杉クン』
エリザベス目掛け振られた刀を受け止め弾きかえし、一旦距離を取る。
「ガキが来ていい所じゃねーよここは」
『だれがガ…』
「ガキじゃない」
「『!!』」
は?隣のエリザベスが、喋った!?つか、今の声は…。
ーーーーザン.
エリザベスの中から横一直線に振られた刀に斬られ、高杉が倒れる。
え、ん?エリザベス?呆然とする私らの前で、下半分になってしまったエリザベスから中身が出てきた。
「桂だ」
……はァァァァァァァ!!?
next.
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