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理想の彼女はやっぱり南ちゃん







「坂田さ〜ん、アンタ一体何回入院すれば気がすむの〜。ええ?記憶喪失に食中毒…今度は一体何?おたくもさァ、もう少ししっかり見てないと、いつかぽっくり逝くよ、この人」

『バイクが爆発して地上30メートルから皮に落下して生きてる人は、そう簡単に死なないんで大丈夫っすよ』



結局銀ちゃん、じーさんの機械のボタン全部押して、全身もう包帯まみれで頭はボンバー。入院なう。



「バカは死んでも治らんというけれど、アンタはまた死なないね〜」

「先生、医者の仕事は患者を心身共にケアすることじゃないんスカ?心も身体もボロボロです」

「人間はバランスが大事だから、身体がボロボロの時は心もボロボロの方がいいんだよ」



そんなバランスとりたくねェ。



「銀さァァァん!!」

「ぐぎゃふ」



え!?なになに!?あれ、さっちゃん!!?



「ぎゃああああああ足踏んでる足踏んでる足踏んでるぅぅぅ!!」

「銀さん、どうしてこんな…ひどい!一体何があったの、大丈夫なの!!」

『いや現在進行形で大丈夫じゃないから!主にアンタが原因で!』



銀ちゃんの上に乗りかかるさっちゃんを慌てて退けようとする。てかなんでナース!?なんでここにいんの!?



『さっちゃんほら退けって!』

「いやよ!銀さんの無事が確かになるまで、私ここから離れない!銀さんから離れない!!」

『離れてやれって!銀ちゃん見てみ!?苦悶の表情浮かべてっからな!?いつまでたっても無事なんて確かになんねーから!』

「先生ェ、大丈夫ですよね!コレ、銀さん大丈夫なんですよね!?治りますよね!?頭」

「『頭のことかいィィィ!!』」



そりゃ確かにブロッコリーみたいな頭になってるけどさ!



「これはね、ドリフ爆発後ヘアーといって、どうせ小説で見えないから安心しなさい」

「いやです。私には銀さんのどんな姿も見えているから今スグ治して下さい!!」

「どうでもいいから仕事しろ新入りィィ!!オメーの担当はこっち!」

『銀ちゃん、生きてる?』

「か…川の向こうで、鎌持ったオッさんが手ェ振ってた…」



あ、結構ギリギリだったかも。



「ハーイ、お薬の時間ですよー。ホラッ、猿飛さん、薬ぬってあげて」

「あっ、すいませんお願いします。もう昨日から痛くて痛くて仕方ないんですよ、痔」



お馴染みのナース長のババアが隣のカーテンを開けると、いつぞやの痔のにーちゃんがズボンもパンツも下げてケツ向けていた。



「ん」



次の瞬間、さっちゃんはにーちゃんのケツにデッカイ注射器をぶち込んでた。






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