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「力を合わせるんだァ!!侍が五人、協力すれば越えられぬ壁などない!」
カブトムシの命がかかってるからな。
「よし、お前が土台になれ!俺が登ってなんとかする!」
「ふざけるな、お前がなれ!」
「言ってる場合じゃねーだろ!今為すべきことを考えやがれ!大人になれ!俺は絶対土台なんてイヤだ!」
「お前が大人になれェェ!!」
「もういい俺がやる!チビ、お前が一番軽いだろう早くあがるんだ!!」
『あがれってオメー!こんなヌルヌルの土台あがれるかァァ!!気持ちワリーんだよ!』
あと何気にチビ言うんじゃねーよ!
「いけェェェサド丸ぅぅ!!」
!!
「あああいかん!!」
もう、これは四の五の言ってる場合じゃない!
「「「「『おおおおおおおおおおお』」」」」
『カーブートー』
銀ちゃん達を踏み台にして崖を飛び越える。
『狩りじゃああああ!!』
ーーーードォゴン.
「サド丸ぅ!!」
カブトムシが襲われる前に、サド丸を蹴り飛ばして着地。
「よっしゃあああ!!」
「やりやがった!!」
「よくやった架珠!」
任せろ。
「お嬢ォ!何しやがんでェ、俺のサド丸が!!」
「架珠、ひどいヨー!!真剣勝負の邪魔するなんて!」
あ゛?
ーーーーバキ.ゴッ.
「「い゛っ」」
『バッキャロォォォ!喧嘩ってもんはねェ!てめーら自身で土俵にあがって、てめーの拳でやるもんです!』
二人の頭に拳骨を落としてお説教。ったく、手間かけさせやがって。
『遊び半分で生き物の命もて遊ぶんじゃないよ!殺すぞコノヤロー!!カブトだってミミズだってアメンボだって、みんなみんな………』
ーーーーメキッ.
…メキ?
足下からの音と、何かを踏んだ感触。そっと足をどけると、無惨に潰れたカブトムシの姿が。
ゆっくりと振り向くと、よじ登って来た銀ちゃん達は大口開けて呆然。真選組の二人は顔を青ざめてた。
『…みんなみんな死んじゃったけど、友達なんだ………だから連帯責任でお願いします』
スイマセンでしたァァァ!!!!
next.
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