キャバクラ遊びは20歳になってから
『えェ?キャバクラに行く?』
「おー」
出かける準備を始めた銀ちゃんの返答に、どーゆうこっちゃ?
『金あんの?』
「いや、なんかよ、お妙の奴がサービスするから来いって。長谷川さんと一緒に」
なに?
『サービス!?いーじゃんそれ私も行きたい!』
「ガキは大人しく家で炭酸飲んでろ」
『誰がガキだっつの』
お前と歳そんな変わんねーよ。
『お妙んトコ結構高いんだよ?サービスしてくれる時に行って飲まないでどーすんの』
「キャバクラは男の聖地なんだよ。お前まで来たらなんか減る!何かが減る!」
『知るか減らねーよ連れてけクソ天パー』
「てめ、それが人にものを頼む態度か。第一、俺ら二人ともいなくなったら神楽どーすんだよ」
それを言われると…。
「てなわけで、家のことよろしく〜」
『ああああ待てやテメー!』
あんにゃろめ…。
『ぼったくられて無人契約機に金借りろォ!』
くそォォ私だってお酒飲みたかったァァァ!
それから早朝、戸が開く音に目が覚めて、銀ちゃんが帰って来たんだと分かった。
『あー…銀ちゃん、帰った…の?』
「あ」
帰ってきた銀ちゃんは、パンツ一丁だった。おいおい…マジでアンタぼったくられたんかい。
行かなくて良かったと安堵した私は、硬直する銀ちゃんは見なかったことにして、また夢の世界へと旅立った。
next.
▲ back ▼