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人生はベルトコンベアのように流れる





前回。交通事故に遭い記憶喪失となった銀ちゃんに万事屋解散を言い渡されました。

……なんでだよ!

あんにゃろ勝手に言うだけ言って去っていきやがって!


『しかもなんだって私が雑用なんかしなきゃいけないのさ!』
「タダ飯タダ宿なんてね、世の中そう甘くはないんだよ」
「ソレ終ワッタラ次ハ窓拭キナ」
『テメーがやれ!!』
「ブッ!」


床磨きしていた雑巾をキャサリンの顔面に投球。慌てて顔を洗いに行くキャサリンにざまァみろと笑ってやる。


『あー疲れた…重労働は性に合わないんだけど』
「だったらガキ共と一緒に行けば良かったじゃないか」
『家賃払って欲しいかと思ってわざわざ残ってやったんだよ。ありがたく思え』
「偉そうに言うのはマトモに家賃払ってからにしな」


ん?


『何これ』


お登勢さんが差し出してきたのは一枚のメモ。地図?


「そこの住所にある工場で、最近白髪頭の男が住みこみで働いてるそうだ。家賃払う気があるのなら、家主さっさとひきずって来な」
『…バーさん』


こっちから迎えに行くなんて癪だったけど、んな事行ってる場合でもないかな…しゃーない、行くか。


「待ちな。行くなら上の奴らも連れて行っとくれ」
『は?』
「てめェェェェ何勝手に食ってんだァァ!!」
「ぎゃあああ!!」


二階から聞こえてきた怒声や悲鳴に唖然。つか、あいつらいつの間にいたんだ?溜息して二階に上がると、新八が一方的に神楽にボコられていた。


『アンタら何してんのさ』
「架珠…」


新八生きてる?


『もしかして銀ちゃんが戻るまでここにいるつもりだった?だったら無駄だと思うよ。あいつ今記憶喪失だし』
「無駄だろうと待つネ。戻って来ないなら連れ戻すだけアル」
『居場所も知らないのに?』


気まずそうに、俯いた二人に苦笑いしてしまう。


「「!」」
『バーさんがくれた』


見せつけた地図を食い入るように二人は見つめる。


『行くよ、迎えに』


落ち込んでいた顔に笑顔が戻り、思わず私まで笑っていた。



next.

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