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「みなさ〜〜〜ん。夢見てますかァ!!」
『『『見まくってまーす!!』』』
「夢にむかって走り続けてますかァ!!」
『『『走りまくってまーす!!』』』
「ハイ、みなさん今日も夢一杯元気一杯で私も嬉しいです。その調子で夢を追いかければ明日あたり掴めんじゃないかな、うん」


信憑性ねェな。


「えーと。今日はね、ダンサー志望の花子ちゃんが、新しい夢追い人をつれてきてくれました。みんなに紹介します。ハイ!みなさ〜〜ん夢見てますかァァァ!!」
「「「「「『見まくってまーす!』」」」」」


結局私らは斗夢のもとに入信していた。


「志村妙さん。アナタの夢はなんですか?」
「父の道場を復興させることです」
「花子ちゃん、君の夢は言わずとしれたァ?」
「インチキ宗教団体から金をとりもど…」


両側から銀ちゃんとお妙が花子の頭をひっぱたく。バカなのか、このガキは。


「私の夢はァ、ご飯一膳に「ごはんですよ」全部まるまるかけて食べることです!でもォ、夢は叶うとさびしいからずっと胸にしまっておこうと思います!」
「ハイそーですか」


叶える気ねェじゃんそれ。


「君は…眼がよくなりたいとかそんなんだろどうせ。いいや」
「オイちゃんときけやァァァ!!」


いいじゃん。


「君の夢は?」
「夢?そんなもん遠い昔に落っことしてきちまったぜ」
「お前何しに来たんだァァァ!!」


無駄にカッコつけるなよ。


「じゃあ君は?」
『この年になってまで夢見るわけないじゃん。それくらい分かれよ、ねェよ夢』
「帰れェェェェ!!」


ええ、せっかく来たのに。


「ねーもんはねーんだから仕方ねェじゃん」
『そーそー』
「なんかサラサラヘアーになりたいとかそんなんでいいんじゃないスか。架珠さんは茶髪とか」
「じゃサラサラヘアーで」
『私茶髪ね』
「美容院に行けや!!」


やだよ金かかる。


「……君達ロクな夢も持たずにここへ入信してくるとは、どーいうつもりだ。ホントに信者か?」
「そいつァこれから決める。なんでもアンタ、夢を叶える神通力が使えるらしいじゃねーか。そいつをこの眼でおがんでみたくてなァ」


斗夢はぽかんとなる。


「銀さん!!ちょっと目的忘れてんじゃないスか」
「まァ待てよ。金とり返す前にコイツの化けの皮はがすのも一興だろ?」


確かに気になるっちゃ気にはなる。


「なんだァァァお前らァァ!!」
「斗夢様を愚弄する奴は許さんぞォ!!」


消えろコールが信者達から私らに飛ぶ。うぜェ。


「ククク、面白い。私の力が見たいと」


信者達に向けていた顔を斗夢はこちらに向けた。


「ここは夢を叶えることのできる理想郷。ここで修練をつめば、君達も私のように夢を叶える力を得ることができることを教えてあげよう」


言うや斗夢は手のひらを突き出してきた。


「ドッーリームキャッチャアー!!」


………は?


「何やってんの?」
「君…ものっそいサラサラヘアーになりたいっていってたよね?頭をごらんよ」
「!!」


ぎ…銀ちゃんの頭が…!!



next.

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