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HAPPY BIRTHDAY【贈り物】






ちょきちょきと、ハサミで色紙を切ってはのりで輪っかにして繋げていく作業を繰り返していた夏目や雪野に帰ってきた斑は不思議そうにした。



「む?なんだそれは」

「輪飾りだよ。お祝い事とかでよく飾るんだ」

「そんなものをなぜ作っているんだ?」

「25日の今日が誕生日の、大切な人がいるの。だからその準備だよ」



花飾りを作りながら雪野が答える。



「今日が?今更準備か?」

「いや…それが、知ったのが今日だったから…」

「うん…一応家には招待してるんだけど、それまでに作ろうとこうして急いでるんだ。ほら、先生も手伝って」

「ええい、人使いの荒い奴らめ」

「先生妖だろ」

「貴志くん、雪野ちゃん、来たわよー」



階下からの塔子の声にはっと二人と一匹は顔を青ざめる。



「まずい、もうそんな時間か?まだ完成してないのに…」

「と、とりあえず行ってこい」

「ああ」



バタバタと夏目と雪野は階段を駆け下り、玄関で待っていた今日の主役へ笑いかけた。



「「名前、誕生日おめでとう!」」



急いだらしい二人を見てクスクスと嬉しそうに笑うから、夏目と雪野も同じように笑い返した。








HAPPY BIRTHDAY!!

生まれてきてくれた事に感謝を込めて。



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