ネオラート。 | ナノ
 cinco -スィンコ-

-気付かないふりだよ、多分-


cinco --

彼女が転校してきてから、高尾は彼女へのアプローチを始めたのだよ

だが


「殊騎ちゃ」

「....何ですか?」


明らかにめんどくさい、というのを態度で示している感じの対応なのだが、さすが高尾
しつこいぐらいあきらめないのだよ
だが、完全スルー、何があっても、最低限の会話しかしない

高尾だけでなく、皆に、用件だけ


「いや、遊ばないかなと」

「結構です、お気持ちだけありがたく頂きますね」


そう、社交辞令、心のこもらない返事をする
そして、では、次は移動教室でしたよねと席を離れる


「あと......」


何か言い残したようで、くるりと後ろに振り向き


「もう構わないでいただきたいです。というより近づかないでください」


そう言葉を吐き、出ていく
ただ、俺らは同じことを想ったのだ
彼女の手が、少々震えていた
何か、怯えている?

気のせいだと、俺らはその予想を沈めた

2012.12.5.16:57.曖霧





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