пять
一方通行です


пять --


私はあれから笠松君と少しづつ話すようになった
恋とか、そういう分類の気持なのかはよくわからないけど


「はぁ.....」
「どうかしたのか?」


ため息をついた途端、目の前に笠松君と森山君が目の前に現れた


「うわぁっ!って、どうかしましたか?」
「え、いや.....黄瀬が呼んでいるから」


ドアの方を見ると、笑顔で手を振る黄瀬君が目に入った
いつもの爽やかな雰囲気のようで、ちょっと違うから、怖くなったけど


「せーんぱい、こっちっス」


出てきたのは屋上
出てきたとき、黄瀬君の笑顔が平べったいものになっていた
はりついたものみたいに


「....だーかーら、言ったじゃないっすか」


声も、一段と低い


「笠松先輩が気になってるンスよね?」


気になっている事、何故知っているんだろう

黄瀬君は全てお見通しなのだろうか


「なんで知っているの?って思ったッスよね
残念、教えないっスよ」


俺、性格悪いんで
意地悪な笑みでこっちを見る
イジワルな中に、どこか狂気を含んだ笑み

そうして彼は去って行った

私に一言“手ェ出すなよ、あの人には”と残して


「....意味わからんよ」


私はその場に意味がわからずただ立ち尽くしていた

何がしたかったんだ、黄瀬君は

本当、怖い
ただそれだけ、彼に感じた感情は


「あ、いたいた咸槻ちゃん!って、なんでこんなところに?」

「あ、森山君」


呆然と立ち尽くす私を不思議がってか大丈夫?と声をかけてくる
全然、大丈夫じゃない、だけど


「大丈夫だよ?」


って嘘ついちゃう
だって説明できる気がしないし
だけどその事すら、森山君は見通してて


「嘘、なんかあった?」


って、聞いてきちゃう
ちょっと嬉しかったり、心配してくれて


「何もないよ?」

「本当?」

「本当だよ?」


本当でつきとおす
それに諦めたようで、でも納得してないように「そっか」って笑った

それから、森山君は私の整理ができるまで一緒にいてくれて

怖かった気持ちはちょっと、落ちついた

пять END 2013.06.22.11:33.曖霧








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