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ゆらゆらと、波間に揺れる音を聞いていた



「…………夢?」



掲げた手、指の隙間からこぼれ落ちる月明かり

首を巡らせれば開け放れた窓、気がつけば真っ赤な満月が煌めいて



「オレ………行かなきゃ、」



誘われるように立ち上がり、仰ぐ月に静かな決意を募らせる

最後に思い出したのはどうしようもなく耳に残る、知らない少年の叫び声だった





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