▼ 3
「じゃ、瀬那さんち行かね?」
「はぁ、」
そうだ、と思い時計を見るともう19時41分
立とうとした
「え…」
「…どうした?」
あの。うそ。
「立てない」
さっきの喧嘩シーンで腰を抜かしたのか俺
「はい」
「…あの…?」
背中を俺につきだしてくる
「乗って」
最初は抵抗あったけどこのままというのも、どうかと思い背中を借りた
繁華街
道行く人々が俺をみる
詳しくは俺ら
男が男におんぶされてる図はなかなか奇妙だから仕方ないっちゃ、仕方ない
おんぶされてる間、さすがに恥ずかしいから顔を伏せた
「ねぇ、瀬那さんっていくつ?」
「…21」
「へぇ、4つ差」
「…17か」
「大学生?」
「ん。…綜馬さんは高2?」
「ああ。てかなんで、さん?」
「いや、なんとなく」
「やめて」
「…ごめん」
prev / next
[ back to top ]
×