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そんなこんなで僕達の撮影が始まった。


「はぁ〜い。撮るわね〜」


徹くんに押し倒されてるのはいいけど
この後、どどうしよう

「翠」

「は、はい」

「表情かたいよ、もっと俺に恋してますって目で見てくれないと」

「へ?」

恋……………徹くんに?

ガチガチの頬の筋肉を解すように両手でぐりぐりされた

「この数時間、翠は俺の恋人でしょ?」


チュッと頬にキスをされて
顔がぼぼぼぼぼって真っ赤になる僕の両手を徹くんが自分の両手と恋人繋ぎにして僕の首筋に唇を寄せてくる

…………さすがプロだ。


「いいわーん!いいわよ蒼ちゃんの表情!!」

シャッターチャンスと言わんばかりにカシャカシャと写真を撮られまくる。

ベッドで横抱きで抱きしめられたり
胡座の上に座らせられたり
僕から徹くんのおでこにちゅーしたり

色々なポーズを散々撮られて僕も慣れてきた頃


「じゃあいよいよ、最後の撮影!!二人共シャツを脱いでねえ〜」

「……………え?」



目が点になる。
シャツを脱ぐ…?

「…徹くんなんで脱ぐの?」

「そりゃ、やっぱラブシーンもちょっと雑誌に載せとかないと読者の興味を誘わないでしょ」

「ら、らぶ…!?」

飄々と答えながらシャツを脱ぐ徹くん。
僕も脱がなきゃなのか……。

よし。
意を決して脱ごうと牡丹に手を掛けた

「あ、まって翠」

「………?」

徹くんに止められた

「かおるさん、最初から二人とも上半身晒しとくんさじゃなくて俺がみど……蒼のシャツ脱がしていきながらの撮影の方が良くないですか?」

あ、名前間違えた
じゃなくて、え?脱がしてく?

「あらぁ、いいじゃないの!!それ!!萌え要素満載ね!!!!」  


「え?」

二人の会話を聞いてつい口から言葉が出た
萌え要素?なにそれ?

「よ〜し、そうと決まれば早く撮影するわよおおお!!!!」

なんでこんなにテンション上がってるかおるさん。  
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