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「おはようございます。遅くなってすいません」  

ドアを開け僕にしてはやたら大きな声で挨拶をした

「やぁ、来てくれて蒼くんよかったよ。まさか体調不良なのに来てくれるなんて感動したよ〜」

監督が僕に声をかけてくれたのはいいけど。

ん?蒼?

…………………………え"。

まさかだけど僕が代わりだってこと優子さん伝えてなかったりして…。ありえる。


「え、あのぼく…「ほら、早くセットのベッドに行って、徹くんもスタンバイしてるから、すぐに撮影始めよう」」

「………………。」

手を引かれてセットの中に入る

とおるくんと言うのは映画の中で恋に落ちるだろう相手の俳優さんで、蒼とも僕とも面識がある。
24歳だから4つ歳が離れてるけどよく話しかけてくれたりして僕の中ではいい人だ。


「や、あの………」

「遅い。体調不良?ふざけんなよ」


……。
そうだった。

なぜか分からないけど徹くんは蒼に対してトゲトゲしてると言うかなんというか。

まぁ、うん。一言で言えば不仲。
じゃあ最初からタッグ組むなよってなるけど。
しかも恋人同士のだよ?合わなすぎる。

今回は二人とも事務所から指名されたから断るに断れないかったらしい。

「大体、なんで蒼といちゃいちゃみたいなシーンとんなきゃいけないの?翠だしてよ」

「え。」

僕ですか?なぜ?

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