▼ 10*

俺は背もたれに寄りかかるのをやめた。
ベッドに横たわると俺に覆いかぶさってくる


「…れいや」

「なに、はると」

ギュッと黎哉の着ているシャツを握りしめ「俺だけとかはずいから、お前も脱いで」と言うと頬を噛まれた

「ん、噛むなよ」

「言ってなかったけど俺、噛みグセ半端無い」

「…本当に犬かよ」

「こんなに噛みたくなるの陽翔だけ」

「…イッ」

ガリッと鎖骨を噛まれた。
薄っすらと血が出たそこをぺろぺろ舐め始める

その後、俺の言う通り黎哉はシャツを脱いだ

ジャラっと首元から音がして
そこに目を向けると黒革ベースのプラチナで縁取られた指輪がゴッツいチェーンに通されてた。

「…ぁ、それ」

「あぁ、陽翔がくれた首輪」

「れーやが俺にお強請りしたやつ」

「そ。」

それはお揃いの指輪だ
いつか欲しいと強請られたから
買ってやった。
裏に名前が刻まれてて目の前の揺れる指輪から俺の名前が見え隠れする。

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