憂鬱めりーごーらんど | ナノ




「 懐かしい」

「だな」 

小学校の頃はいつもお泊りって感じで
こうやって、同じベッドで向き合いながら寝るなんてもう無いと思ってた


「司」

「なに?」

司を見た
横になっても、やっぱり身長差は
出てきて自然と司を見上げる形になる
電気を消しても、目が暗闇に慣れて
はっきりは見えないけど見える


「やっぱ。一番、司が落ち着く」

「俺も」

司の匂い落ち着く
こんなこと、本人の前でいうと
きめぇ、とか言われそうだから言わない

心の底から本心だせるのも司
情けない男泣きを見せれるのも司だけだった



「……抱き枕忘れた」

「あれ、まだつかってんのか」   


あれ、とは高校の時に誕プレで司からもらった黒うさぎちゃんの抱き枕

「まだ、抱きぐせ治らねぇんだ」

「抱き枕貰ってからもっと激しくなった」


俺がそういうと、ふっと笑った

「ま、俺だし。 抱き着いても構わねぇよ」

「さんきゅ」

何故、誕プレに黒うさぎの抱き枕を
貰ったかというと
司が泊まりに来た時にいつも
司を抱き枕のようにしてしまうから

「ん、ねろ」

「うん」

そういって、髪を撫でられる 


段々目の前が真っ暗になった
俺の意識は睡魔にのまれた
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