シリウスはみている


(風紀委員長×生徒会長)

ベッドに寝そべり
ベッドサイドのランプのみをつけ寝る頃


*


「おい、ふざけるな」

「あ?いいじゃん減るもんじゃねーって」

男子校

全寮制のこの学校でバイやホモが最近急激に増えているらしい

「それとこれとは話が違う、今すぐ部屋から出ていけ」

「…っせぇな、俺の部屋いま改装中なんだよ」

ペンキの匂い嗅ぎながら寝たくねぇだろ?ってそれはお前の勝手だ


「会長の部屋すぐ隣りだし、使えると思ってよ」

「黙れ、いいから早く出てけ」

「あー、もうホントうるせぇな。…っと、ホラもっと詰めろ」

「はッ?!おいっ…」

「それとも何だ?そんなに俺とくっつきてぇのか?」

「ッ!たわけッそんなわけ無いだろ」

ハイハイと云いながらも俺のベッドに潜り込んでくるこいつは風紀委員長
こんなにゆるい奴が風紀のしかも委員長なんぞ勤めてる時点でどうかしている。

自意識過剰も甚だしい

「おーこわこわ、わかってるっての」

「もうこの際、ここで寝るのは許す。…だがこれ以上俺に近づくな」 

言い合っていても時間の無駄のように感じる

風紀委員長…鬼丸 密はとても危ない人物だ

…色んな意味で

距離をとり鬼丸に背を向ける


「おいおい、そりゃ冷たすぎ」

「…」
 
「会長ー」

「…」

「天童」

「…」

「おい、カオル。そろそろ返事しねぇと噛むぜ?」

脅し染みた発言
いや流石にそんなわけなかろう
無視を決め込む

「薫」

「…ン!」

後ろから長い腕が伸びてきて俺の腰に巻き付く
何を思ったのか髪に顔を寄せられた

「…ハァ……少し湿ってる」

掠れてる声
声色にゾクリとする

「お前…なにを…」

「薫の匂いがする」

「…当たり前だろう」

「はっ、だよな」

こいつはよくわからない奴だ


「落ち着くンだよ」

唐突な言葉

「…なに」

「薫の匂い」

「…ああ」


普段はあまり絡んでこないくせに今は何かと絡んでくる。
戯言はいいから腰に回した手をどかして頂きたいものだ

「…反応薄」

「あッ」

身近に聞こえるチュッというリップ音
首の後ろに感じる柔らかく湿った感触  

「かわいー声」


振り返らなくとも
後ろでクッと笑いをこらえてる様が目に見える

「やめてくれ」

「ヤだ。なぁもっと聞かせてくんねぇ?」

舌を首裏に這わせてくる
ビリビリとした感覚が脳を支配する

「ふっ……くっ」

「ずっと気になってたんだけどよォ、薫って首ものすごく敏感だったりスる?」

嗚呼、何でわかるんだこいつは
やはり怖い奴だ

「しな…い」

「嘘、説得力ねぇって」
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