15話(壊れた神様:1)
眼鏡の調子が最高に悪い
眼鏡を着けているのに幽霊が見える
「いかんのぉ…」
『先生明日帰ってくるらしいけど…ふぅ〜む』
ま、大丈夫だろうと思い高校時代の友人に遊ぼうと誘われたので以蔵さんに留守番してもらい出掛けた
カラオケしたりランチしたりと楽しんでいたが友人の大学の友達という女性がやって来た瞬間ゾッとした
『ねえ…どこか神社とか行った?』
「へ?」
「こいつ霊感あるから」
「…」
女性が口を開いて言ったのは
「肝試しで神社に行った」
と
しかし神社に行った程度ではこうはならない
『嘘だ。肝試しで何かしたでしょ。本尊に何かしたとか規則的に並んだ何かを崩したとか』
「……」
『言われないと何もできないから』
「……………酔ってたから、ちょっと、社をいじった」
『うへぁ…』
どうりで女性の顔が見えないレベルで黒い靄が掛かっているわけだ
相当恨まれてる
「最近ずっと誰かに見られてたり物が落ちてきたりして気分が悪いの…」
「何とかならないか?」
『なるけどさぁ…僕見る専門みたいなとこあるし』
「それでも!」
いきなり腕を掴まれて引きずられるように車に乗せられるとそのまま神社へ向かった
探偵事務所で留守番をしていると電話が鳴った
「ああ!えっとくrjあkwkさdj!!!!」
「落ち着け、誰ですか?」
「由行が!消えた!!」
「はぁ!?」
パニックを起こしている中聞こえたのは「友人が神様を怒らせてしまったので何とかしてもらおうと神社へ連れていったら靄に襲われて由行が庇って消えてしまった」と
「分かった、そこはどこだ。お前らは帰れ」
場所を聞き急いで棗に連絡すると「急いで帰るから明日襲撃するぞ」と
「ここ」
『空気が…重い…。分からなかったの?』
「酔ってたから…」
『で、どこにあるの』
「あそこ」
指を指したのはお社
なんと扉がぶっ壊れていた
『んなっ!?』
「お前…」
「酔ってたの!!」
とりあえず先生と来ようと思いぼんやり扉を見ていると黒い靄が滑るように出てきた
『!!逃げろ!』
「え?」
「くそっ!」
黒い靄がこちらに向かってくる
女性がヒールなんて履いているから躓いて遅れた
「助けてぇ!」
『っもう!!』
靄が女に覆い被さり呑もうとしたので女性を腕を引いて引きずり起こして突き飛ばした
『スマホで!自宅に電話して!』
ポケットからスマホを取り出し女性に投げたと同時に黒い靄に呑み込まれた
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