シィア

シィア

全身

客観/無力


・静的で、一見冷めたような目で世界を見てるけど、好奇心旺盛だし、知識欲もある。
・ガラスの瞳の奥の方から淡いひかりが射すように、いつだってその目はひかりを捉えてる。生きてるということ、そのもの。あまりに脆いひかりそのもの。
・自分の世界を卑下していたから、外は他者の存在ではなく結局のところ自分の中にある世界で、その中に身を投じれば、世界は己を傷付けるということを、何処かで知ってたから家出をした。だから彼にとっては、家出をしたときからもうずっと海の中。それであんな目をしてる。彼の中で他者は他者として認識されてない。それはどのような形を介しても自分という不明瞭なものの姿。その境界に触れた感触で、眩暈のような心地よさを対象との間に築くことを知っている。
・一方で彼には肉体が在る。温度が在る。それを痛感したとき、彼は境界の存在を確かめるように、触れ、指を絡ませ、しっかりと握る。安堵と悲哀。何処で習ったか、それを知ってる。

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