07
ニノデレラが、
NOTEのうんてんせきにすわり、エンジンをかけていると
イケメンモグラはゆったりしたうごきながらも
じぶんからドアをあけてじょしゅせきにすわり
なれた手つきで、シートベルトをするのでした。
「あの…、今夜はよろしくお願いします」
ニノデレラが、気をつかって話しかけると、モグラは
「あい」
と、めんどくさそうにへんじをしました。
「あの…あなた、さっきまでモグラだったんですよね」
「ほえ?」
「いや、なんか…車乗るの初めてじゃないみたいな感じですけど」
「あぁ」
モグラは、なんだかとってもねむたそうです。
「あの、お城まではたぶん10分もあれば着きますんで」
「………」
「寝ないでくださいね」
「……へっ、なんか言った?」
10分のあいだ、ニノデレラが話しかけつづけなかったら
おそらくモグラは、とりかえしがつかないほど
ばくすいしてしまうことでしょう。
「えーっと、あー…、あなたのことは、なんてよんだらいいですかね」
「………」
「モグラだから、モグちゃんかなぁ?それともー…」
「……………すー、…すー」
「ちょ…、ねぇ、ねぇっ!起きなさいよ!」
「………ZZZ」
「おい、起きろよ!オッサン!!!」
モグラはぽっかりと口をあけたまま
かんぜんにねはじめてしまいました。
「かんべんしてよ、もー…」
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