06
あたりが、まぶしい光につつまれます。
ニノデレラが、そっと目をあけると…
そこには日にやけたような黒いはだをした
青いスーツすがたのイケメンが立っていました。
「やーった!俺の魔法、またまた大成功!くふふ」
「へーっ、やるじゃないの。これがあのモグラ?」
ニノデレラが、
パートナーのまわりを回りつつ、じろじろかんさつしていると
もとモグラのイケメンは、ふあぁ…と小さくあくびをしました。
ふだん、土の中でくらしているせいか
なんだかねむたそうな目をしています。
「じゃあ、わかりましたよ。この人とお城行ってきたらいいのね?」
「もー、やっと行く気になってくれたっ?」
「ここまでされたら、行かないわけにいかないでしょう」
「やーったね!行ってらっしゃい!お土産、楽しみに待ってっから」
まほうつかいがじぶんのでばんをおえてさろうとすると
ニノデレラは、あわててうでをつかみ、ひきとめました。
「ちょっとちょっと、待ちなさいよ」
「ん?」
「馬車は?」
「ばしゃ…」
「馬車を出しないよ、カボチャかなんかの。お城まで行けないじゃないの」
「あーっ、そっか、ごめんごめん」
まほうつかいは、キョロキョロとあたりをみまわしましたが
ばしゃにできそうなカボチャがどこにもみあたらなかったので
とりあえず、自分がのってきたNOTEのカギをわたすのでした。
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