たゆたう詩声 | ナノ



ひとりごと



何回目のキスなのでしょうか
当たり前のように抱き締める手は
わたしの好きな心地良い温かさ
見つめられずに少し斜めに向けた
視線の先にはアナタの一部分
恥ずかしがりなわたしを悩ませる
アナタのその優しい眼差しは
高鳴る胸を突き抜けてしまうの

背中は向けられない
お別れになるからよ
足を一歩前に出し願う
明日もアナタにまた
近づけたらいいな

願えば願うほど
叶わない気がしてためらう
それでも愛しくて
繰り返し口に出すの
アナタはお喋りを諦めて
ため息しながらも
そばにいてよ


それは全く冗談に聞こえないよ
いつかは此処を離れるのかな
いつも見れたあの椅子に腰掛けた
アナタの横顔も見られない
深呼吸する時間もいらないから
今のうちに忘れないようにしてよ
アナタの唇も温かさも全て全て
わたしの身体に刻みつけて
恋しさで死んでしまわないように

背中は向けられない
お別れになるからよ
足を一歩前に出し願う
明日もアナタにまた
触れたらいいな

願えば願うほど
叶わない気がしてためらう
それでも愛しくて
繰り返し口に出すの
アナタはお喋りを諦めて
ため息しながらも
はなれないで


背中は向けられない
お別れになるからよ
足を一歩前に出し願う
未来もアナタとそう
一緒だといいな

願えば願うほど
叶わない気がしてためらう
それでも愛しくて
繰り返し口に出すの
アナタはお喋りを諦めて
ため息しながらも
さらいにきて

今すぐに…



2010.09.10



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