たゆたう詩声 | ナノ
boohoo
とけかけた氷に指先を触れてみて
背中にさした日差しはやけに熱く
私を焦がしていきそうだよ
冷たく雫がポタリと落ちた
指先にまた冬がきた 凍えそうな夜
そのまま窓ガラスに押し当てて
目を瞑って思い出させてよ
形に残せなかった愛を
冬の寒さをしのぐには心細い
私の両手の暖かさを奪った
貴方の冷たい身体を温めたせい
二度と奪われない両手を
ポケットに静かにしまわせて
サクラの春が追いかけてきた
追い越さないうちに甘えてみたい
過ぎ去った冬に笑えますように
2008.01.09
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