たゆたう詩声 | ナノ
ふたつの背中
窓の外に見えた人の多さに溜息
愛らしい浴衣の後ろ姿を横目に
気に入っていたメロディーも
進まない道に飽きてきてしまった
ふと見えた2つの姿に
目をとめて見つめてた
街灯が照明みたいに
寄り添う影を作る
歩道を一歩下がり歩く
手は強く握りしめられた
渡り終わると素っ気ない
その手に はにかみながら
腕を組み直す
そんな2人の姿を
見かけたときに
アナタが浮かんできて
電話越しに聞かせながら
そうなりたいなって
心で願ったの
『そうなろうね』って
気の利いたセリフを
期待してたのは内緒ね
2010.08.22
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