たゆたう詩声 | ナノ
空夢
僕の手を握り返した君は
下をずっと向いたまま
顔を上げることなく手を離して
何処かへ行ってしまったんだ
ガラスの靴ぐらい落として
僕に君への道筋を与えて
笑顔にさせてくれても良いのに
恥ずかしがり屋の一言で
いつも終わらされる
君がくれた幸せを背負い
生きるのは辛くはないけど
弱音を吐かせてくれたなら
君の手を握り締めたまま
夢の世界も悪くはない
今見た現実は冷たいもので
手の温もりを今にも忘れそうだ
2007.12.03
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