たゆたう詩声 | ナノ



シップ



どれくらい前へ進んだのか船は
ゆっくりプカプカと
想いの重さに耐えきれない
あなたにカモメがつげぐち
この手紙をこの海に
沈める前にスクイ上げた

空は透き通る青さ 鳥は鳴き通し
雲は流れて 太陽は隠れん坊
この海に挑戦をした


何度となく繰り返した 暇つぶし
あなたの居ない場所は つまらない
あたしはあたしのままで
居られないよ


何度とないワガママで 呆れさせても
あなたが居ないと 怒ってくれなきゃ
あたしはあたしじゃなくて
他人のままよ


大好きなあなたが 居てくれなきゃ
あたしじゃないから
あたしの涙で浮かべた船は
ゆっくりプカプカと
生温い海を行ったり来たり
あなたに知らせ忘れたコウカイ
この手紙をこの海に
誰にも内緒で沈めるよ

空は透き通る青さ 鳥は鳴き通し
雲は流れて 太陽は隠れん坊
この海に挑戦をした


何度となく繰り返した 笑い泣き
あなたの傍では 忙し過ぎて
あたしはあたしのままで
居られないよ



2007.08.31


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