ねた

** 不安定な花宮さん
夜中、急に目が覚めた。

どくどくと煩い心臓の音。
汗と涙でぐちゃぐちゃな顔と身体。
目の前の世界は真っ暗で。
ゆっくりと身体を起こしたのはいいが、息がまともにできない。
吸えるのにはくことができない。
ひゅうひゅうと喉がなる。
いわゆる、過呼吸というやつで。
対処法はわかっているのに、身体が動かない。

気持ち悪い
苦しい

ぐらぐらする意識をなんとか持たせる。
紙袋を探すが暗闇に目が慣れていないせいで見えない。
なんとかして過呼吸をとめようとするも、とまらずむしろ悪化してしまう。

ぎゅ、とシーツを握りしめたとき、隣で寝ていた奴が動いた。

「・・・花宮?」

どうやら俺の異変に気付いたようで。
ベッドから降りて紙袋を探して、渡してくれた。

「ゆっくり息をしろ。大丈夫だから」

背中を優しくさすってくれる。
少しずつ息を整える。
しばらくすると、普通に呼吸ができるようになった。


最近こうやって夜中に目覚めては、なんらかの異変が身体を襲う。
泣きたくなったり、過呼吸であったり。
酷いときにはそのまま意識をとばすときもある。
原因はよくわからない。
わからないほうが、いいのかもしれない。

「…大丈夫か?」

そうやって、優しく背中をさすられるたびに、自分の脆さに嫌気がする。
こいつはまったく悪くないのに。
悪いのは、全て自分なのに。


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続きが浮かばないのでボツ
情緒不安定花宮かわいいです



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