呪いさえ愛に変わるのに
息をするための理由がみつからない
私たち、遠くで唄を探してた
あの子もひとり

夜になれば涙も嘘になる
慰めの息継ぎ
弱々しく在ってよ
あの星を優しく食む

一等やさしく触れたいあの子
臍の外側で愛していて
僕の小指がほしいと噛みつく
海の底でやさしく抱きたい

折れた花の似合う夜
透明で柔いところを舐めた
月明かりより深い匂い
情けない僕より涙が似合うね

過剰包装されたあたしたちのこころ
独りぼっちしか居られない朝
爪をのばす覚悟
ちっぽけなベッドルームに僕らふたり

朝の音に背をむけた
優しい場所で泣いたでしょう
はじめて君の頬を撫でた日

おばけを愛すふり
なんだか攫われたい気分
例えば君と見たあの映画のワンシーン
さよならも下手なまま
嘘と一緒に吐いた息だってほしい
月の見える場所で僕ら愛し合いたい

愛すための言い訳なら捨てた
花を包んだ夜はいつかの僕が屠るだけ




20231016一部修正
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