JUNK2008
◆オモチャ
エピGなアイオロスと双子
「私に相手をさせたいのならば、力づくで来るのだな」
と睨んだサガに対して
「えっ、サガって強姦が好みなのか?」
と下らなすぎる混ぜっ返しで答えた次期教皇候補は、本気でアホなのではないかと思う。
そらみろ、サガのギャラクシアンエクスプロージョンが炸裂した。
オレの兄であるサガは、決して怒りっぽい方ではない。むしろ温和だ。
それがアイオロスに対してだけは容赦がなくなる。
黒い方だけでなく、白い方までがだ。
余程相性が悪いのだろうと言いたいところだが、あれはアイオロスが悪い。
いつもサガを怒らせては楽しんでいるようなところがある。
今日も散々サガに必殺技を繰り出させたあげく、にこやかに『じゃあまた明日』と手を振って帰っていく。何しにきたんだ。
爽やかに帰っていった射手座と対照的に、サガの目は据わっている。
「明日は絶対に叩きのめす」
ぼそ、と呟いた声は確実に周囲の温度を下げた。
横にはサガの技できれいに開いた壁の穴の数々。
勘弁してくれと思いつつも、オレは思う。
聖戦後、サガがほとんどアイオロスに贖罪意識を向けないでいられるのは、奴のあの態度のお陰ではないだろうかと。
サガは落ち込む間などなく、毎日元気にアイオロスを撃退している。
アイオロスと対峙しているときのサガは、生き生きとしている。
それは、感謝しても良いことなのかもしれない。
まあ、買い被りかもしれないがなと思いながら、オレは壊された壁の修復に取りかかった。
2008/9/4
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