アクマイザー

JUNK2008


1/27放映のゲゲゲの鬼太郎をロスサガで説明してみた。

-----------------------
◆割れ鍋に割れ蓋・前編
-----------------------

サガは油断すると黒くなってアイオロスを殺そうとしたり、女神に反逆を企てようとする困ったちゃんですが、アイオロスはあんまり気にしてません。
サガの暴走っぷりを気にしていないのは、サガの反逆がちっとも成功しないのと、いざとなれば自分がサガを止められるという自信からくるのかもしれませんが、それにしても気にしなさすぎです。

今日も黒サガの悪巧みを『しょうがない人だなあ』で済ませて、仲良く一緒にサガの車でお出かけしました。獅子宮ではアイオリアがプンスカ怒っています。
「何でサガなんかが兄さんの友達なんだ?」
アイオリアも散々サガには痛い目をみさせられているので、どうして兄とサガの仲がいいのか全然理解できないのです。
「昔はよく二人で出かけていたようだぞ。いわゆる悪友というものだろう」
シュラがぼそりとフォローするも、それは火に油でした。シュラのフォローはどうも逆方向には良く働きます。そんな中へラダマンティスが突然やってきました。
「カノンが行方不明なのだ!」
獅子宮で騒がれても…という感じですが、よほど翼竜は動転している模様です。
冥界と繋がっている巨蟹宮から双児宮へ向かったものの、誰も居ないので反対側の獅子宮へ押しかけたのでしょう。溺れるものは藁をも掴む。
しかし、そんな闖入者を二人は適当にあしらいました。アイオロスとサガの事で頭がいっぱいのブラコンと過保護ナイトに相談しても無駄という典型です。
「痴話喧嘩か?」
「単にフラれたんだろう。お前甲斐性なさそうだし」
適当といいつつ本音が見えています。ラダマンティスは無遠慮な言葉にグサグサやられながらも反論します。
「そんなことは無い!俺はいつもカノンに尽くしている!」
そして語られたラダマンティスとカノンの想い出は、どうみてもカノンに都合よく搾取されている気の毒なお兄さんの姿でした。
シュラとアイオリアは遠い目になりました。
「カノン…虐待しすぎだろう…」
「ラダマンティス、お前はそれでいいのか…」
何だか思いっきり同情されたラダマンティスは、何の助けも得られなかったものの、まあ飲んでいけと二人からお茶を振舞われるのでした。

その頃、アイオロスとサガの二人は、とある海辺の田舎町に到着していました。
「けっこう時間かかって疲れたねえ」
「何をいう、お前は寝ていただけだろう!」
「だって、サガがオレの為に頑張ってくれるのを見るのが嬉しいから、つい」
車はずっとサガによる運転でした。
途中で車がエンストした折の修理もサガだけが頑張って、アイオロスは手伝いもせず優雅に昼寝していたりと、微妙に鬼畜です。
そのアイオロスは全く悪びれず、にこりと笑いました。
「俺は今から頑張るからさ?」
そう、実は二人はただデートをしにきたわけではありません。海辺で悪さをする海将軍がいるという手紙をもらい、その調査に来たのです。その手紙には、海将軍の似顔絵としてカノンの姿がしたためられていました。
「すまんな、アイオロス。私の弟の不始末のために…」
「いや、まだカノンの仕業と決まったわけじゃないよ」
「そ、そうだな…そういえばアイオロス、覚えているか?」
そう言ってサガは浜辺を指差しました。
「前に二人でデートした時に、初めてここでカノンと出会ったのだ」
「ああ、そうだった」

以下サガとアイオロスによる回想シーン。




聖域と海界、それぞれで育てられた双子は、浜辺で偶然巡りあいました。
嬉しさでカノンに構おうとするサガを、言葉巧みに苛めて楽しむカノン。
半分セクハラっぽいことをされているのに、サガは全然気づきません。
見ていたアイオロスがニコニコ割り込みました。
「楽しそうだね、俺も混ぜてくれないか」
当時もアイオロスは鬼畜です。鬼畜兄さんは言葉を続けました。
「そういえば、このあたりで人の親切につけこんで悪戯をする海将軍がいると噂になっているよ…まあ、騙される方も問題だと思うけどね」
昆布で簀巻きにしたサガを横に、カノンはチッと舌打ちしてアイオロスを睨みます。
「貴様、オレが海将軍と気づいていたのか!」
「それだけ常人でない気配を発していれば、普通判ると思うよ」
サガを巡って小宇宙がぶつかりあいます。海神の矛を持つカノンはアイオロスを圧倒しますが、その矛を使いこなせないでいる隙をついて、なんとか倒す事が出来ました。
サガを簀巻きにしていた昆布で縛られたカノンへ、双子の兄は魚を焼いて食べさせてあげます。
「アイオロス…勝手を言うようだが、カノンを許してやってくれないか。彼が世界征服を目論んだのも、ただ寂しくて鎌って欲しかっただけだと思うのだ」
「ええっ、いつそんな大それた事を目論んだ話になったんだ?っていうか、それだけの理由で世界征服しちゃうんだ…」
まあ何だかんだいって被害はその小さな港町の住人だけであり、カノンも反省したらしいので、二人は許してあげることにしました。それ以降双子は仲良く一緒に暮らすようになったのです。




回想おわり。

「やはりカノンは裏切っていないと思うよ」
「そうだな…私もカノンを信じる」
アイオロスとサガの二人は、そういって微笑みあうと手を繋ぎました。

2008/1/27

[NEXT] / [JUNK]


[BACK]
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -