アクマイザー

JUNK2006-2007


◆理解

13年間も離れていたというのに、未だに双子たちそれぞれの1番の理解者は、サガにとってはカノンであり、カノンにとってはサガなのだった。
それは、それだけ深い双子の絆があったという事でもあるが、逆に言えば、それだけの年月、他人に心を開くことが出来ずに過ごしてきたという事でもあった。
彼らの傍にあった者たちはそれが悔しくて、全てが終わった聖戦後、年中組はカノンに、海将軍たちはサガに、自分たちには何が足りないのかと聞いた。

二人は驚いたものの、真摯に答える。
「足りなくなど無い。むしろお前達は、あれには勿体無いくらいの存在だ。あれは、お前たちを憎むことは絶対に出来ないだろう」
自分たちの理解の源は憎しみだったからと、双子は寂しそうに笑った。

『過去の自分たちは、互いを1番理解していても、1番必要な相手となる事が出来なかった』と二人は言う。

13年間半身の傍に居てくれてありがとうと、双子は相手たちに頭を下げた。

2007/1/15

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