アクマイザー

JUNK2006-2007


◆ダラダラ

「カノン。いつまでも正月気分でいないで、そのダラダラした生活態度を改めなさい」
「仕事の無い時くらい、双児宮で寛いでも良いだろう」

カノンは主に海界で任務をこなしていますが、聖域からの仕事にも協力するので普段はサガよりも忙しいほどです。
久しぶりの連休はサガとノンビリ過ごしたいと、双児宮で正月中ごろごろ転がっていたのですけれど、どんなときでも規則正しい生活を心がけているサガにとっては、それが不満のようでした。

「聖闘士たるもの、休みの日であっても気を引き締めるべきだ。年始の挨拶に突然の来客があったらどうする。そのだらけた牛のような姿を見せるつもりか」
「女神が来るというのなら身だしなみも考えるが、女神はいま日本だ。それ以外で突然ここへ来るのは黄金聖闘士と青銅の小僧くらいだろ。今更気を使う相手でもねえよ」

そう答えて兄の説教を適当に流し、寝起きのままリビングのソファーに転がってTVゲームをしていたカノンへ、サガは怒りもせず次のように言い足しました。

「そうだな。お前がそう言うと思って、ラダマンティスを呼びつけておいた」
「…は?」
「あと5分もしないで此処に来ると思う」
「ちょ、おい待て、なんの準備も、部屋の掃除もしてねえよ!つうか何でお前がラダマンティスを呼びつけてるんだよ!」
「防災訓練のようなものだと思いなさい。ダラダラもラダラダも似たようなものだし」
「全然似てねえ!」
「これでカノンも判ったろう?いつでもだらけずに生活する事の大切さが」

慌ててシャワーを浴びに行ったカノンは、最後の方の言葉など聞いちゃいませんでした。

2007/1/7

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