あれから暫くは彼と言葉を交わす私。

すると、そこへ一十木くんが笑顔で滑り込んできた。

｢あはは！トキヤとやよい楽しそうだね！！｣

同時に顔を見合わせたのは私と一ノ瀬くんの二人。

私達は静かに首を傾けながら言葉を漏らす。

｢そう、かな？｣

｢そうですか？｣

すると、どこやか引っ掛かるのかムッとした表情になる一十木くん。

彼は突然こちらへ人差し指を立てたと思うと続けた。

｢仲良くなるのはいいけど俺を仲間外れにするのはやめてよね！｣

その言葉に私は目を見開き、一ノ瀬くんは頭を抑えながら肩を落とす。

｢えっ、俺変なこと言った？｣

きょとんとした表情で頬を掻いたのは先程までムッとした表情をしていた一十木くん。

私はそれに対してぎこちなくはあるが笑顔で首を振るい、一ノ瀬くんも同じくやれやれと笑顔で顔を上げる。

｢ふふっ、じゃあみんなで話そうか｣

｢うん！｣

一十木くんは私の言葉に大きく頷くと他のみんなを呼びに行った。

｢ありがとうございます｣

一ノ瀬くんが隣で笑顔でそう言った。


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