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緑間と彼いわく、外で降る雨が思いのほか強かったらしく雨宿りついでにこの店に来たらしい。

私達は一度外の様子を見て外の嵐のような荒れ具合に黙ったまま扉を閉めて帰るのはもう少し雨が弱まってからにしようという話しをする。

すると、何を思ったのか翔くんが携帯を片手に私達に言った。

「……なんなら、先生たちに迎えに来てもらうか?」

思わぬ彼の言葉に私達は絶句し、いやいやと思い切り首を横に振るう。

「いやいやいや、駄目でしょ。先生たち確か今日は学校も休みで仕事行ってるらしいし……」

「やよいさんの言う通りですよ。それに、いきなり彼らが来てもこの場の人達が驚くだけです」

「……お、おう」

翔くんは私と一ノ瀬くんの言葉に肩を竦めて、その場に座る。

その間にもこちらには真後ろのバスケ組の視線が突き刺さる。

「……はぁ」

思わず溜息を吐いたその時、トモちゃんが私の背中にのしかかってきた。

「やよい、何変な顔してんの!」

にこにことこちらを見ながら明るい雰囲気を纏う彼女。

その隣でもハルちゃん達が私に笑みを向けていて、私も無意識に笑みを零す。

「なんかごめんね」

周りのみんなは無言で首を振りながら笑顔で私の頭を叩いたり背中を叩いたりしてきた。



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