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そして、 始まった第3クウォーター。
コート上には黒子くんはいなくて、恐らく彼はいまベンチにいる。
そんな中で私の嫌な予感が見事に的中した。
黒子くんの相棒であろう赤髪くんのプレーが荒っぽくなっているのだ。
一応、彼は緑間を止めることができた。
けれど、それを押し込んだのは秀徳の背の大きな人。
誠凛側の小柄な人と大きな人がその人のマークに回るのが見えた。
恐らくこれで、緑間に対するリバウンドと修徳の黒髪くんのパスも防げる。
すると、ボールが緑間の手に渡った。
赤髪くんはシュートしよとした緑間のボールを叩き落として、ゴールを決める。
その後も赤髪くんは緑間だけではなく、背の大きな人のダンクもカット。
私は頬杖を付きながら溜息を履いた。
「勝利への執着は時に、身を滅ぼす」
私の呟きに左真横の葉瑠ちゃんが不思議そうに首を傾け、右真横の一十木くんは私とコートを交互に見る。
「詰まるところ、彼も天武の才能がある。で、その能力はジャンプ力だと思うの。……だとしたら?」
二人は首を左右に振って分からないという。
「……必ず足に負担がかかる」
私の言葉に意味を理解したであろう二人は、ハッとしたようにコートを見下ろして息を呑む。
「……見えにくいけど、足がガタついてる?」
そして、葉瑠ちゃんの言葉と同時に赤髪くんが緑間によってシュートをブロックされた。
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