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みんなの待つ席に戻ると、真っ先にこちらへ駆けて来たのは来栖くん。

「なぁ、誰と連絡取ってたんだ?」

興味津々なその表情は輝いている。

けれど、誰かは口外できないので私は曖昧に笑った。

「……うーん、中学校時代にお世話になった人かな?」

「へー」

すると、コロリと先程までの顔が納得いかないような物に変わる。

私は未だに拗ねたような瞳でこちらを見る彼の横に並んで歩きだした。

「ごめんね?いつか話すよ」

「約束だぞ?」

目と目を合わせてニコリと笑い合えば先にみんなの元へ戻る来栖くん。

「やよいも早く来いよ!」

「うん!」

私はみんなの真ん中で笑って手招きする彼目掛けて駆け出した。



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