泉の精
リア「あっ、ビートくんのレアリーグカードを泉に落としちゃった!?」
ハトリ「お困りかな、若者よ」
リア「おにい!? なんで泉からでてくるの!?」
ハトリ「お兄ちゃんではなく、泉の精だ」
リア「ええ……」
ハトリ「おほん……それで、お前が落としたのはビートのリーグカードか? それともビートのレアリーグカードか?」
リア「綺麗な方のビートくんのカードだけど」
ハトリ「ほう、綺麗な方ね……」
リア「なに、その意味深な顔。わたし、なんか変なこと言った?」
ハトリ「つまり、どちらかのビートは汚いと」
リア「そんなことは言ってないけど!?」
ハトリ「確かにポプラさんの後継になって彼は変わったよ。いい意味で自己肯定感が高まって、性格も丸くなった。それは認めよう。しかし、だからといって以前の彼を貶めるのは違うんじゃないか?」
リア「それはそうだけど……あれぇ?」
ハトリ「嫌味で性格悪くてハイライトがなくて騙されやすくて、目的のためなら手段を選ばず暴走してしまうビートも確かにビートだというのに」
リア「おにいの方が酷いじゃん! いいから、ビートくんのカード返してよ!」
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リア「ていう夢を見ちゃって。ごめんね、うちの兄が酷いこと言って」
ビート「あなたの夢ということは、あなたの兄ではなくあなた自身がぼくのことをそう思っていたということですよね? それ以上近付かないでもらえますか」
リアの本心が夢になったわけではないけど、ホップを落ち込ませた時のことはまだちょっと根に持ってるかもしれない。