すごいよチャンピオン
ヒイロ「なんですか、この写真」
シロナ「各地方のチャンピオンの定例集会の時の写真よ」
ヒイロ「変わった人達ですね。マントとか」
シロナ「そうねぇ。カントー・ジョウトのチャンピオンは人に躊躇なく“はかいこうせん”撃つし、ホウエンのチャンピオンはナルシストだし」
ヒイロ「シロナさんに負けず劣らず変人ですね」
シロナ「ヒイロちゃん、どういう意味かしら?」
ヒイロ「言葉通りの意味です。チャンピオンって、変人がなるものなんですね」
シロナ「そういうものじゃないんだけど。でも、実際歴代チャンピオンに変わった人は多いわね」
ヒイロ「例えば?」
シロナ「ホウエンの元チャンピオンは石が大好きなのにはがねタイプの使い手だったわね。噂では、石を採るために自力で“たきのぼり”を習得したらしいわよ」
ヒイロ「人間やめてますね」
シロナ「あと、ヒイロちゃんも名前くらいは聞いたことあるんじゃないかしら。ヒヅキというトレーナーなんだけど」
ヒイロ「知ってます。彼も変人なんですか?」
シロナ「チャンピオンの座を躊躇いなく捨てる時点でかなり変わってるでしょ?」
ヒイロ「確かに」
シロナ「それに、カントー・ジョウトのチャンピオンが『あのシロガネ山の引きこもりが』って文句言ってたもの」
ヒイロ「私の中の伝説のトレーナー像が崩れましたよ」
シロナ「ああいう人達を見ていると、自分が如何にまともかがわかるわね」
ヒイロ「五十歩百歩でしょ」
シロナ「ヒイロちゃん、さっきから酷くない?」
チャンピオンって、まともな人がいないよねって言う話。