>> 後書(凪あす)
花の名前

片隅の花』から少し経った頃の話です。
メタ的には『片隅の花』を読み直した時に今回の話の最後の場面を思いついてしまったので、似たようなネタになってしまうかなと思いつつも書いてみた話です。ちさきが来て家の中が華やかになって、勇も妻や娘がいた頃を思い出すことがあったんじゃないかなと。

紡の祖母については地上の人ということ以外まったくわからないので、開き直って捏造満載で書きました。
何故かはわかりませんが、若いうちに亡くなってしまったイメージがあります。少なくとも、紡は会ったことがないと思う。

紡の祖母の好きな花を杜若にしたのは、伊勢物語の杜若から遠く離れた妻を想う歌を詠った話のイメージから。
最初は紫苑にしようかと思いましたが、季節が違うので断念しました。でも、杜若の花言葉は「幸せは必ず訪れる」なので、それはそれでよかったかな。

『片隅の花』を書いた当時は気付いてなかったのですが、よく考えたら海の植物と地上の植物は違いますよね。
というわけで、今回はそこにもちょっと触れてみたのですが、今思うと生け方とかも変わってきちゃうかもしれませんね。まあ、海のやり方でもなんとかなるということで一つ。
(2017/08/05)
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