>> 凪あす
星降る夜に願うことは

自分がいいって思うものを自分がいいって思うやつらと一緒に見たい、と紡も思っているようなので、巴日にちさきを誘ったように、自分がいいと思ったものを一緒に見ようとちさきを誘っていたんじゃないかなと思います。そうやって紡とちさきだけの思い出を積み重ねていったんだろうなと。
ちさきの喜ぶ顔が見たくて、自分がいいと思うものをちさきと共有したくて、ちさきを誘う紡を想像すると、いじらしく思えてきます。
逆に最終回後はちさきが紡を誘うことも増えていたらいいですね。海の中を紡に案内するちさきとか見てみたいです。

ちさきをからかう紡はイベントの朗読劇にあったらしいですが、誠実で嘘をつくイメージのない紡がちさきには嘘をついてからかうというのが意外で、でもそれだけちさきには気を許して子供っぽいところを見せているということで、すごく好きです。
やっぱり紡を甘えさせることができるのは勇以外ではちさきだけでしょうね。
男の人って好きな人の前ではかっこつけたいタイプが多くて、紡もそういう面はなくはないと思うのですが(少なくともちさきに頼られたいとは思っているだろうし)、でも紡と母親の微妙な関係に気付いた時のように、きっとちさきは何度も紡の心の揺らぎに気付いて気にかけてくれていて、だから紡も自身の弱さや子供っぽいところを見せられるんじゃないかなと。
もちろん、それはちさきも同じで、そんなふうにお互いに理解し信頼し合っているところが好きですね。紡ちさが夫婦っぽいのはそういう信頼感があるからこそのように思います。

ところで、前回(『誰知らぬカフネ』回)書き忘れていたことを思い出したのでここで書きますが、紡が機嫌悪いことに気付いたちさきが「コーヒーゼリー買って帰ろっか」と言うシーンを読み返した時に21話のちさきの「みかん食べる?」をふと思い出し、もしかして「みかん食べる?」も紡のことを気にかけての台詞だったのかなと。
あの時の紡、光に言われたことを気にしてる感じで、それに対する「なあに、それ?」というちさきの声がそんなことに気にしなくていいのにと優しく言ってくれているように聞こえて好きなんですが、その流れでの「みかん食べる?」なので、紡を元気付けるためでもおかしくはないなと。みかんジュースが好きならみかんも好きだろうし。
ちなみに『誰知らぬカフネ』でちさきがやたらと紡の心配をしているのは、勇が体調悪いことに気付いていたのに病院に行こうって言わなかったことを後悔しているからです。流石にちょっとぐいぐいいかせすぎたかなと思わなくはないですが、勇が倒れてからまだそれほど経ってないのでありかなと。
(2024/01/23)
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