>> 凪あす
寄せては返し、いつか満つ

ちさき視点だと紡はすごく落ち着いてるけど、紡視点だと全然そんなことないですね。
願望混じりの解釈ですが、紡って表にでないだけで思い悩むことは多かったろうなと。2クール目の序盤とかはわかりやすく顔が曇ることも多かったですし。五年間、ちさきとの距離とか自分の気持ちとか、色々と悩み続けて19歳の紡があるんだろうなと。
あと、ちさき視点だとわからないけど、ちさき相手にどきどきすることも普通にあったと思います。梅ジュースで酔ったちさきから目線を外すとことか、生々しいですし。
なので、ちさきに触れられて内心どきっとしてる紡は書いててすごく楽しかったですね。
あと、目眩で物理的に苦しんでるシーンも実は書いてて楽しかったです。好きな男キャラが物理的に苦しんでるとこ見るの好きなので。

ちさきが紡に「お寝坊さん」と言うシーンは何気に気に入ってます。
2クール目からの紡相手にお姉さんぶるちさき好きなんですよね。紡相手にそういう振る舞いができるのがちさきだけという点も含めて。
紡の世話を焼いてる時のちさきはやけに楽しそうで可愛いです。ちさきからすると、世話の焼ける紡が可愛いのでしょうが。

ちさきは勇が倒れた時も取り乱してましたし、紡が倒れても狼狽するだろうなと。おふねひきの時に溺れた紡を真っ先に助けにいくくらいですし。
それに、帰れなくなったちさきにとって勇と紡は唯一の居場所なので、依存に近いものもあったかもしれないなと。依存というと言い方が悪いですが、まあでもそういう危うさがちさきの魅力だと思っているので。
原作で紡が倒れるシーンがあったら、ちさきの気持ちもすごくわかりやすくなったでしょうね。然り気無い描写からちさき→紡を感じとるのも楽しいですが。

勇がちさきの顔を見ただけで紡となにかあったことを察したシーンは何気に気に入ってます。
勇も察しはいいだろうから紡とちさきのことも色々と気付いてはいただろうけど、多くは語らずに見守っていたんだろうなと。
その視線があたたかくて、やっぱり紡ちさと勇の関係が好きだなーとなります。


クジラの視野

この話の元になった24話の回想が本当に好きなんですよね。
木原家の色んな場所にあたたかで幸せな思い出があって、その一つ一つが紡が好きだという気持ちに繋がっていて。
ちさきのなにか特別なきっかけがあったわけではなく、一緒に過ごした時間の積み重ねの中でいつの間にか紡のことを好きになっていた感じが好きです。
その幸せな思い出の中にいつも勇がいるところも好きですね。勇のことも本当に大切なんだということが伝わってきて。
やっぱりここの回想が凪あすでも1、2を争うくらい好きです。

私が対照的な二人組が好きなのはその二人が出会ったことで起きる化学反応が好きだからですが、この話はそれがよくでてるなと思います。
海将棋に限らず、紡とちさきは一人では見えなかったものが二人なら見えることが多いのではないかなと。ちさきはもちろん、紡もちさきを好きになってはじめて知ったことがたくさんあったでしょうしね。

紡が勇に負けてちょっと悔しがってるのは、ちさきにいいとこ見せたかったからです。
紡は他人にどう思われるか気にしてないけど、ちさきにだけは違うだろうなと。
なんだかんだ紡も男なので、ちさきにかっこいいと言われたら嬉しいんじゃないかと。でも、ちさきは「可愛い」とは言えても「かっこいい」とは恥ずかしくて言えなさそう。
(2023/04/12)
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