ちさきがクラスの女子と話していたら恋バナになったから聞き役に徹していたのに急に「ちさきはどんな人が好みなの？」と訊かれて、戸惑いながらも光を思い浮かべて「まっすぐな人かな」と答えたはずなのに一瞬脳裏に紡の顔が過って、悶々と「確かに紡もまっすぐだけど、べつにそういうのじゃないし」と心の中で言い訳するのが見たい。多分聞いてた女子たちはみんな「やっぱり木原くんのこと好きなのかな」と思ってる。

一言で括れるものではないけれど、光の時も紡の時もちさきはまっすぐなところに惹かれたのかなと思います。光に対してはまっすぐなところに憧憬と信頼を感じていて、紡に対しては畏怖から信頼になったイメージ。まあ、憧憬と畏怖って根本は似たようなものですし。どちらも自分とは異なるものに対して生じる感情なので。