「……そういえば」

生徒会の仕事をこなしている時、アミが声を上げた。

「……どうしたんですか?兄さん」
「……いや、今日また、告白されたって事を思い出しただけ」
「なんで今そんな事を思い出したの?」
「…この顔みたら、思い出した」

そういってアミは今日あった校内暴力事件を起こした当人の資料を見せる。

「……また貴方、告白されたの?もうこれで何回目よ?」
「……20回までは覚えてる。ちなみに全員男子から」
「兄さんはその告白を全部断ったんですよ……しかも思った事をストレートに言うから、余計にショックが大きいらしくて……」

そういってジロウは溜め息をついた。

「私、もうまともな人と出会えないかも……」

アミもまたぼそりと呟く。

「確かに、私も年齢と彼氏居ない歴が一緒だからかしら……まぁ、何人かに告白はされてるけど、多分見た目だけ……本当に私を好きと思ってる人は居ないと思う……」
「いや、そんな事は無いと思うよ!」

少し重々しい空気になってきたところに、リョウが口を開く。
「………そう?」
「そうだよ!だってあやめちゃんだって凄い綺麗だし、アミくんも可愛いって評判が高いんだよ!二人ともぼくが貰いたくなるよ!」
「あやめ先輩、なんであんな馬鹿が生徒会長になれたんですか?」
「確かにリョウは少しあれだけど、流石に先輩をそういうのはダメだと思う」
「あれ……?ぼくの扱い……何か酷くなってる気がする……」
「………ご苦労様です、クリス先輩」
「祀木、そういう事を微妙な表情で言わないでくれ………」

くすり、と顔が綻ぶのが分かった。
何気ない時間は過ぎていく………




「…考え事か?あやめ」
「………なんでもない。………それで、ユウタ……今日は何なの?」


夕闇に沈む



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