その糸は誰を繋ぐ?


「・・・・切れた」

繋がらなくなった電話を持っている、永希雅すずらんが言う。

「私の『命令』が切れたか向こうで切ったかのどちらかのはずじゃない?」

すずらんの問いに、彼女が持っている携帯の持ち主である朱美祢るるかが答えた。

「もう・・・そろそろ家が近いってだけで何かあったら私のところに来るって事はやめて欲しい欲しいんだけどな?」

「朱美祢は『命令』が出来るし・・・」

「まぁ、今回はひいなの件もあったし、仕方ないけど・・・・」

そんなことを話したしばらくした後、るるかがボソリと呟いた。

「・・・そういえばひいな、学校で何してるんだろ・・・うぅーちょっと気になる・・・!」

「・・・・タケマル君の会話、『聴く』けど・・・朱美祢も『聴く』?」

「・・・お願い」

るるかが頼むと、すずらんはコクリと頷き、自分の耳とるるかの耳をくっ付けた。



《・・・待て、夢霧。・・・何で隠してた?》


《・・・厄介なんだよ、バレると・・・》



「・・・・ねぇ、もしかして、この会話って・・・」

「・・・浮気は許さない・・・」
「ちょっと待って、すずらんと彼は、まだ付き合ってもいないんじゃなかったっけ・・・?」