それはたぶん大罪の一つ in...engm


 その話が来たのは唐突だった。

「は!? 何で九条院なんかに行かなきゃなんねぇんだよ!! ふざけんな!!」

 怒鳴り声が聞こえた。部屋を覗くと苛立っているイザナさんと相変わらずな姉さん。

「えっと……何があったんですか?」

「……九条院の所に、行くことになった」

「えっ……」

 話を聞いて、一瞬思考が追いつかなかった。

 イザナさんが……本家の、九条院に……? あのイザナさんが……ワタシの……私の……

「………………アリス?」

 姉さんの呟きで我に帰る。

「……大丈夫か?」

「あっ……大丈夫ですよもちろん」

 表では笑うけど、心はとてもすっきりしてなくて、もやもやとしていた。



ちなみにアリスは身内間とでは普通に話せる




fin...12.06.23


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