紅の双子 in...VP


外の世界に最初は興味はなかったし行くことなんてないだろうと思っていた。彼と会うまで。

黒い、まるで闇の様な彼。私にわざわざ会いに来る人なんていないのに、彼は私の所に来た。
本当は「弟」に会いたかったらしいけど、私なんかじゃあいつらを止められませんよと言ったら彼は笑った。

「やってもいない結果を決め付けるんじゃないよ。価値観なんて案外簡単に崩れるものさ」

そういい残して彼はどこかへ行った。
それからしばらくした日、何だか馬鹿らしくなってきたんです。そしてなんとなく、「彼」の話をまた聞きたくなった。不思議ってあるんですね。

相変わらず村の奴等は私を外どころか部屋に出す気もないから、実力行使で交渉した。
部屋から抜け出すのが難しかっただけでそれ以外ならあいつらの動きは鈍いし第一私なんかを気にする人はいない。こっそり弓矢を持ち出して村の奴等の頭に数本位打ち込んだらあっさり外に出るのを許可してくれた。
本当に、価値観ってあっけなく崩れるものですね。
それから暫く、村の外にいることが多くなった。でも野宿は嫌だから結局戻るけど。そんな日々が続いて、それが当たり前になってきた気がした。いつかそんな当たり前も崩れたけど。



目の前には両親「だったもの」があった……いや、それはいいか。それらが撒き散る部屋の中に、「弟」はいた。

「……レイ、ス?」



驚きましたよ。あなたにそんなが事できたなんて。


―――――――
別視点と言い張っけど時間軸が全然ごっちゃで御座る
それにしても詐欺師出張ってるね!




fin...12.11.14


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