過去と罪 in...mdbk


「私の名前、貴方にはちゃんと教えてなかったわね、津継君。……弐織憂子よ」

「……弐織……」

 その名前には聞き覚えがあった。嫌と言う位に、けど忘れられない。

「貴方は覚えてるかしら? ……覚えていても、いなくても、同じだけど」

「…………っ……」

「そうよね、津継君? ……いえ、軍戯君」

 そう言って笑った。忘れたいけど忘れられない、彼女の笑顔とそっくりに。

「改めて私は弐織憂子、弐織優那……貴方が殺した彼女の姉よ」




fin...12.07.11


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