央聖の可能性とか無いですか 聖央でもいいです 朔が死んでから央が狂って聖の方にいけばいいなと。そのとき聖いるかわかんないけど。 *+†+*+†+*+†+*+†+*+†+*+†+*+†+*+†+*+†+*+†+* 部屋に、誰かの嗚咽が響く。 私には誰が嗚咽を上げているかわからない。 「ひじりぃ…ごめんなさいぃ」 あぁ、その声は央か。 どこに居るのだ、今の私は目が利かなくてな。お前がどこにいるのかもわからないのだ。 「僕の、せいで、ごめん、ごめ…なさい…」 大丈夫だ、お前のせいではない。 これは私が望んだ結果でもある。だから、お前のせいではないのだよ。 どうか泣かないでおくれ、私の大切な兄弟。 「死なないで、いかないで」 それは無理なお願いだ。私は死ぬ。 不思議なものだな、自分の体温が静かに低下していくのを感じている。 今の私に、お前を抱きしめる術があったのなら、きっとお前を慰めてやれたのだろう。 今の私に、歩く術があったのなら、お前をここから連れ出してやれるのに。 今の私は、お前に何もしてやれない。 それが悔しくて堪らない。 千代よ。 恋人より、兄弟を優先したことを許しておくれ。 お主は、今の私の姿を見ても、愛していると言ってくれるだろうか。私はきっと元の姿を留めてはいないが、お主ならどんな姿の私にも気付き、愛していると言ってくれるだろう。 そして、どうか、兄弟を責めないでおくれ。 あいつは何も悪くない。 悪くないのだから。 千代よ。 私を迎えに来た時、私がまだここに存在できていたら、共にそちらへ連れて行っておくれ。 「聖!!」 その声は、父上か。足音は複数、きっと母上もそこにいらっしゃるのだろう。 「聖、しっかりしろ!」 そんなに揺らさないでください父上。私は大丈夫ですから。 身体が冷たい。それがなんとも心地良い。 初めて千代を抱きしめた時に似た心地だ。 あぁ、そうか。これは 「父上…母上…」 「喋るな!」 「私は」 千代が私を呼んでいるのだ。 「愛しい人のいる元へ行きます」 待っておくれ千代。私は今手足が使えないのだ。 ふわりと身体が軽くなる。 連れて行ってくれるのかい? "愛しておるぞ、聖よ" ありがとう、千代。 愛している。 「聖、聖!」 「やめるんだ翡翠。もう聖は、死んだんだ」 聖の亡骸を揺らす翡翠に、それを止めるりくの姿がある。 そのずっと後ろの方で、聖の命を奪った央が、膝を抱えて小さく震えていた。 我の姿は、きっと此奴らには見えておらんのじゃろう。 ゆっくりと、床に足をつける。久しぶりの地上の感覚に、少しの不安を覚えた。 上手く実体化できただろうか。 「聖」 我の声に、両親が反応する。央は、その場から動かない。 「聖、迎えに来た。共に行こう」 冷たくなった聖を抱きしめる。 目もなければ腕も、脚も無く、身体がひとまわり小さくなったようじゃな。 聖、 諦めたΣd(゚∀゚d) |