いつもどおり。 | ナノ


3  




入って来たのはニンゲンの女の子。
目がパッチリしてて、一言で言うならそりゃ可愛いの部類に入る。
男なら暇つぶしの標的にしてやろうと思ったのに…面白くない。

「あ、えっと…アンジュです!
まだまだ未熟で魔法のことはさっぱりですが、一人前になれるように頑張ります!」

「…はい、皆さん仲良くしてくださいね。それでは、魔法使いの証である杖とボウシを…」

淡々と事を進めていく校長。
ニンゲンの少女を、物珍しそうに見るクラスの奴ら。
……なんか、学校来たの時間の無駄だったかもしれねえな。面白いものが見れると思ったんだが…帰るか。
そう思って立ち上がろうとした途端に、校長がこちらを向いて静かに笑った。

「それでは、アンジュくんはウッスくんの隣に座ってくださいね」

「はい!」

………まじかよオイ。
言いたかないけど、転校生のお守りは冗談じゃないぜ。
そう言いたげな顔をしたらしいオレを見て、校長はにっこりと微笑んだ。

「よろしくお願いしますよ、ウッスくん」

…ふっざけんな。


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