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「最初っからそうだったけど、俺、百目鬼がどうしたいんだかよく分かんないんだけど。」
少なくともこの状況は百目鬼が最初に告白で言ったものだ。
彼の言葉が本当ならこれは彼のやりたかったことなのだろう。
だけど、それよりも優先すべきことがあるのなら聞こう。
「ゲイのセックスどうやってやるのか知ってるのか?」
「ネットで調べた。今日もケツちゃんと洗ったし、なんの問題もないだろ?」
俺が答えると百目鬼は息を詰める。
「俺があんなこと言ったからか?」
「いや。あの時はちゃんと聞き流してただろ。
あんなもん本気にする方がどうかしてる。」
「なら、なんで。」
百目鬼はまるで、ありえない、ありえないと夢から覚めようとしている子供の様に見える。
「だから、信夫さんのことが好きだからだよ。」
俺が言うと百目鬼は今度こそどうしたらいいのか分からなくなった様で俺の胸のあたりに頭を乗せて唸る。
「じゃあ、なんで百目鬼はあんなことを言ったんだ。」
俺が聞くと百目鬼は短く唸った。
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