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「火神でも歯が立たない黄瀬の弱点が、パス回し以外コート上で最弱の…黒子…!?」

皆が、物凄く驚いている。
確かに、火神君の言っていることは理にかなっている。
――けど……。

「で?確かに黒子っちのプレイだけは見てもムリっス。けど、それで何が変わるってゆーんスか?」

その時、第1Q終了の合図がなる。

「変わるさ!次の第2Qでホエヅラかかせてやる!」

周りがざわめいている。海常のほうからは、監督の声が響いている。しかし。

「……」

誠凛のベンチは、全く持って静かだった。

「…なるほど……うん。いけるかも、ソレ」
『火神君も、やっと冷静になってきたんだね!』
「いや、オレは最初から」
「「超ムキになってたよ」」

先輩二人が異口同音でそんなことを言っている。その光景が、なんだか落ち着ける。
そして、この光景は、選手の皆もまだ落ち着いている証拠だと、私は感じた。

「けど、黒子君と火神君二人の連携が大事よ、これ。出来る?」
「…う、なん…とか…」

その時、火神君の隣にいたテツヤくんが火神君のわき腹に思い切りど突いた。

「きょっ…」

変な声を出した火神君に、ちょっと笑いそうになってしまう。

「テメ、何いきなり…」
「黄瀬君を倒すんでしょう?」

テツヤくんのその言葉に、火神君が少し冷静を取り戻し、小さくふっと息を吐く。そして、お代えにといわんばかりに、テツヤくんにやられたことをやり返しながら、言葉を返していた。

「ったりめーだ!!!」

チームワークが、とてもいい感じに取れていると思う。

そして、第2Qが始まる合図がなる。
リコ先輩が一言。

「逆襲よろしく!!」

また、ゲームが始まった。



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